ウォーキング

ウォーキングの消費カロリー早見表|30分・1時間を体重と速さ別に計算

晴れた日に川沿いの遊歩道を列になって歩くウォーキングの参加者たち
写真: EastPineHill / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

体重60kgの人が普通の速さ(時速4.0km、分速67m)で平らな道を30分歩くと、消費カロリーは約90kcalです。ただし、この中には座っているだけでも使う約30kcalが含まれています。歩いたことで増えた分だけを数えると約60kcalです。1時間なら総量で約180kcal、増えた分は約120kcalになります。

少し急ぎ足の早歩き(厚生労働省のガイドでいう「やや速歩」、時速5.6km)にすると、同じ人が30分歩いて約129kcalまで増えます。計算はすべて、厚生労働省のガイド2023の式に平地歩行のメッツ値を当てはめたものです。

ウォーキングの消費カロリーは「メッツ×時間×体重」で計算できる

厚生労働省のガイドが示す計算式

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(以下、ガイド2023)では、身体活動で使うエネルギーを「メッツ×時間(h)×体重(kg)」で推定できるとしています。

式にある「時間」は、分ではなく時間(hour)の単位を使います。30分なら0.5時間、45分なら0.75時間です。20分の場合は60で割って約0.33時間として計算します。自分が歩いた時間と体重、そして運動の強度を表すメッツ値がわかれば、消費カロリーは割り出せます。

メッツは「安静時の何倍か」を表す数字

計算の鍵になるメッツ(METs)は、安静にして座っている状態を「1」として、その運動が何倍のエネルギーを消費するかを表す強度の指標です。

ガイド2023によると、普通の速さでの歩行は3メッツに相当します。つまり、普通に歩いているときは、座って休んでいるときの3倍のエネルギーを使っていることになります。速く歩けばこの数字は大きくなり、ゆっくり歩けば小さくなります。

体重60kgで30分歩いた場合を実際に計算する

この式を使って、実際に計算してみましょう。体重60kgの人が普通の速さ(3.0メッツ)で30分(0.5時間)歩いた場合の式は以下のようになります。

3.0メッツ × 0.5時間 × 60kg = 90kcal

ガイド2023にも計算例が示されており、体重50kgの人が3メッツの歩行を30分間行った場合は「3 × 0.5 × 50 = 75kcal」になると解説されています。

体重・時間・速さ別の早見表(30分・1時間)

歩く速さとメッツの対応

計算の手間を省くため、体重と速さ別の早見表を用意しました。まず、自分の歩く速さがどのメッツに当てはまるかを確認します。メッツの値は国立健康・栄養研究所の改訂版「身体活動のメッツ表」(2012年改訂)の平地歩行の値で、分速はガイド2023のメッツ表の表記に合わせています。

歩き方(平地)時速1kmの所要時間分速メッツ
ゆっくり3.2km約18分45秒53m2.8
普通の速さ4.0km15分67m3.0
ほどほどの速さ4.5〜5.1km約12〜13分75〜85m3.5
やや速歩5.6km約10分43秒93m4.3
かなり速歩6.4km約9分23秒107m5.0

分速や1kmの所要時間は、自分の速さを知る目安になります。スマートフォンの歩数計や地図アプリで歩いた距離と時間がわかれば、実際のペースも計算できます。

30分歩いた場合の消費カロリー

以下の表は、30分歩いたときの消費カロリーです。安静時の消費分を含めた総量を示しています。

体重普通の速さ
(3.0メッツ)
ほどほどの速さ
(3.5メッツ)
やや速歩
(4.3メッツ)
かなり速歩
(5.0メッツ)
50kg75 kcal約88 kcal約108 kcal125 kcal
60kg90 kcal105 kcal129 kcal150 kcal
70kg105 kcal約123 kcal約151 kcal175 kcal
80kg120 kcal140 kcal172 kcal200 kcal

1時間歩いた場合の消費カロリー

次に、同じ条件で1時間歩いた場合の表です。こちらも安静時の消費分を含めた総量です。

体重普通の速さ
(3.0メッツ)
ほどほどの速さ
(3.5メッツ)
やや速歩
(4.3メッツ)
かなり速歩
(5.0メッツ)
50kg150 kcal175 kcal215 kcal250 kcal
60kg180 kcal210 kcal258 kcal300 kcal
70kg210 kcal245 kcal301 kcal350 kcal
80kg240 kcal280 kcal344 kcal400 kcal

1万歩ならどれくらいか

歩数から消費カロリーを知りたい場合も、時間を経由して計算できます。ガイド2023では「60分の歩行は約6,000歩」とされています。これを当てはめると、1万歩を歩くのにかかる時間は約100分です。体重60kgの人が普通の速さ(3.0メッツ)で1万歩歩いた場合、消費カロリーの総量は約300kcal、歩いたことで上乗せされた分は約200kcalと見積もれます。歩数と距離や時間の関係については1万歩は何キロ・何分になるかの早見表も参考にしてください。

サイトや計算機によって数字がずれる理由

「×1.05」が付く式と付かない式

インターネット上で消費カロリーを調べると、サイトによって少し違う数字が出てくることがあります。その理由の一つが、計算式の違いです。

厚生労働省 エクササイズガイド2006では「1.05×メッツ×時間×体重」という簡易換算式が使われていました。しかし、現行のガイド2023や最新のメッツ表の計算式には、この「1.05」が付いていません。体重60kgの人が普通の速さで30分歩いた場合、1.05を掛けない式では90kcalですが、掛ける式では94.5kcalになります。差は5%です。自分の記録をつけるときは、同じ式を使った数字どうしで比べるようにすれば問題ありません。

安静時の分を含めるかどうか

もう一つの理由は、座っていても消費する「安静時」のエネルギーを含めるかどうかの違いです。

計算式で出した数字は、安静時の分も含めた総量です。一方で、ガイド2023に掲載されている「体重別エネルギー消費量」の表は、安静時の分を引いた値になっています。そのため、この表を見ると10分間の普通歩行(3.0メッツ)は体重60kgで20kcal、速歩(4.0メッツ)で30kcalと、総量を計算したときよりも小さな数字が並んでいます。総量で計算すると60kgの普通歩行10分は30kcalで、表の20kcalはそこから安静時の10kcalを引いた数字です。なお、この表では速歩を4.0メッツとしていますが、同じガイドのメッツ表では「やや速歩(分速93m)」が4.3メッツです。この記事の早見表は4.3メッツで計算しているので、表どうしの数字をそのまま比べないようにしてください。

メッツ表は2024年に改訂されている

運動の強度を示すメッツ表そのものも、新しくなっています。改訂第2版 身体活動のメッツ表 成人版(2024年)では、表が成人・高齢者(60歳以上)・車いす利用者の3つに分かれ、成人版の対象は19〜59歳になりました。歩行は速さの区切りが見直され、速めの歩行のメッツ値が上がっています。

2024年版の値で計算すると、体重60kgの人が30分歩いた場合、時速4.5〜5.5km(3.8メッツ)で約114kcal、時速5.7〜6.3km(4.8メッツ)で約144kcal、時速6.4〜7.0km(5.5メッツ)で約165kcalです。2012年版の近い区分(時速4.5〜5.1km、5.6km、6.4km)で出した105kcal、129kcal、150kcalより1割ほど高めですが、速さの区切りが少し違うので厳密な比較ではありません。60歳以上の人向けには高齢者版の値が別にあります。この記事の早見表は、ガイド2023が参照している2012年改訂版の値でそろえています。

ダイエット目的なら「上乗せされた分」で見積もる

上乗せ分は「メッツ−1」で計算する

体重を減らす目的で消費カロリーを計算するなら、安静時の分を引いた「上乗せされた分」で見積もるほうが実態に合っています。家で座っているだけでも、体はエネルギーを使っているからです。ガイド2023の体重別の表が安静時の分を引いているのも、同じ考え方です。

上乗せ分は、メッツから安静時の「1」を引いて計算します。たとえば3.0メッツの歩行なら、純粋に運動として増えた分は2.0メッツ分です。以下の表は、30分歩いたことで上乗せされた消費カロリーを示しています。

体重普通の速さ
(3.0メッツ)
ほどほどの速さ
(3.5メッツ)
やや速歩
(4.3メッツ)
かなり速歩
(5.0メッツ)
50kg50 kcal約63 kcal約83 kcal100 kcal
60kg60 kcal75 kcal99 kcal120 kcal
70kg70 kcal約88 kcal約116 kcal140 kcal
80kg80 kcal100 kcal132 kcal160 kcal

体重60kgの人が1時間歩いた場合の上乗せ分は、普通の速さで120kcal、ほどほどの速さで150kcal、やや速歩で198kcal、かなり速歩で240kcalになります。

体脂肪1kgは約7,000kcal

e-ヘルスネット 身体活動とエネルギー・栄養素によると、体脂肪1kgを減らすために必要なエネルギー量は約7,000kcalです。

ガイド2023では、この数字を使った減量計画の立て方を紹介しています。減らしたい体重に7,000kcalを掛け、それを期間(月数)と30日で割ることで、1日あたりに減らすべきカロリーを計算します。この目標値を、運動で消費する分と食事を控える分に振り分けるのが基本です。

毎日続けたときの計算上の目安

体重60kgの人がやや速歩(4.3メッツ)で毎日30分歩いたとします。上乗せされるカロリーは1日約99kcalです。これを30日続けると約2,970kcalで、体脂肪にすると約0.4kg分です。同じやや速歩で毎日1時間歩けば、1か月の上乗せ分は約5,940kcal、体脂肪約0.85kg分になります。

ただし、これは食事量がまったく変わらなかった場合の計算上の数字です。運動したからといって食べる量が増えてしまえば、この通りには減りません。食事とのバランスについては、食事と運動を組み合わせて痩せる運動の基本の記事で詳しく解説しています。

研究で見る「歩くだけ」の減量効果

歩数計を使った9つの研究のまとめ

実際のところ、歩くことだけで体重はどのくらい減るのでしょうか。Richardson et al. 2008は、食事の指導を含まない歩数計を使ったウォーキング研究9件(計307人)のデータをまとめて分析しました。

その結果、体重の変化は平均でマイナス1.27kgでした(期間の中央値は16週)。取り組んでいる間の減り方は週に平均0.05kgと、ごくわずかです。期間の長い研究ほど減少が大きい傾向があり、研究者らは、このペースが続けば1年で約5ポンド(約2.3kg)の減量が見込めると見積もっています。前の章の計算では、やや速歩で毎日30分歩くと1か月で約0.4kg分、週にすると0.1kg弱でした。研究ごとに歩いた量が違うので単純には比べられませんが、実際の減り方は計算上の数字より小さいと考えておくほうが無難です。歩くだけで短期間に体重を大きく落とすのは難しいことが、これらの数字からわかります。

体重以外にも歩く理由はある

体重が劇的に減らなくても、歩くことには十分な価値があります。ガイド2023では、成人に対して歩行などの活動を1日60分以上(約8,000歩以上)行うことを推奨しています。60分の歩行が約6,000歩、家事などの軽い活動が約2,000歩で、合わせて約8,000歩という計算です。

また、今より1日10分多く体を動かすだけで、生活習慣病の発症や死亡のリスクが約3%低下すると推測されています。これは「プラス・テン」と呼ばれ、健康を保つための具体的な目標として勧められています。歩くことで得られる健康への影響については、有酸素運動の効果と無理なく続ける始め方もご覧ください。

消費カロリーを増やす歩き方

駒沢オリンピック公園の並木道のコースを、歩く人や走る人、自転車が行き交う様子 写真: Aw1805 / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

普通の速さから早歩きに上げる

同じ時間歩くなら、速さを上げるのがいちばん手軽です。時速4.0km(普通の速さ、3.0メッツ)から時速5.6km(やや速歩、4.3メッツ)に上げると、消費カロリーの総量は約1.4倍になります。体重60kgで30分なら90kcalから129kcalです。上乗せ分で見ると60kcalから99kcalへ、約1.65倍になります。

速く歩くためのコツは、普段より少しだけ歩幅を広げ、腕をしっかり振ることです。それだけでもペースは自然に上がります。

紅葉した高尾山で、木の段が続く上り坂を登っていく人たち 写真: Arashiyama / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

坂道や階段を混ぜる

平らな道だけでなく、坂道や階段を選ぶのも有効な方法です。国立健康・栄養研究所 改訂版 身体活動のメッツ表(2012年改訂)を見ると、勾配1〜5%のゆるい上り坂(時速4.7〜5.6km)は5.3メッツ、勾配6〜15%のきつい上り坂は8.0メッツとなっています。体重60kgの人が30分上り坂を歩けば、それぞれ約159kcal、約240kcalを消費します。

階段をゆっくり上ると4.0メッツ、速く上ると8.8メッツです。0〜4.1kgの軽い荷物を持って山を登ると6.5メッツです。一方で、時速4.0kmの下り坂は3.3メッツと、平地(3.0メッツ)とあまり変わりません。坂道や階段は膝や足首に負担がかかりやすいので、関節に不安がある人は勾配のゆるい道から試すようにしてください。

インターバル速歩で速歩の時間を作る

速く歩き続けるのがつらいなら、速歩とゆっくり歩きを3分ずつ交互に繰り返す方法もあります。やり方は速歩とゆっくり歩きを繰り返すインターバル速歩のやり方にまとめています。雨で外を歩けない日は、家の中で歩くのに近い運動ができるステッパーの効果を参考に、家で足踏みするのも一つの手です。

計算値を見るときの注意点

アプリやスマートウォッチの数字とずれるのは普通

スマートフォンのアプリやスマートウォッチが示す消費カロリーと、この記事の早見表の数字が一致しないことはよくあります。計算の仕方は機種やアプリによって違い、安静時の分を含めるかどうかもそろっていません。

数字がずれていても気にする必要はありません。日々の変化を追うときは、同じアプリの数字どうしで比べるようにしてください。無料で使える歩数計アプリのおすすめと厚生労働省の歩数目安の記事もアプリ選びの参考になります。

持病がある人・久しぶりに歩く人は

健康のために歩く場合でも、始める前の確認は大切です。ガイド2023は、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症、変形性膝関節症などの慢性疾患がある人について、身体活動で悪化しうる合併症や関節の痛み・変形を抱えている場合があるため、事前に医師などの専門家に相談するよう勧めています。始めるときは無理のない強度と時間から、少しずつ増やしてください。しばらく運動していなかった人も、いきなり速歩や坂道から入らず、普通の速さで短い時間から慣らしていくと安心です。

記録は「歩いた時間」と「1kmの所要時間」で残す

ウォーキングの記録をつけるときは、歩いた時間と、1kmに何分かかったかをメモしておくと便利です。この2つさえわかれば、いつでもこの記事の早見表を使って消費カロリーを見直せます。

消費カロリーの数字は、あくまで目安です。10kcal単位の違いを気にするより、先週より5分長く歩けたか、1kmの所要時間が縮んだかを見るほうが、続けるうえではずっと役に立ちます。

よくある質問

ウォーキングを1時間すると何キロカロリー消費しますか?
体重60kgの人が平地を普通の速さで1時間歩いた場合、消費カロリーの総量は約180kcalです。歩く速度を少し上げてやや速歩にすると、同じ時間でも約258kcalに増えます。
スマホの歩数計アプリと計算機で消費カロリーが違うのはなぜですか?
計算の仕方が機種やアプリごとに違うためです。安静時に使う分を含めるかどうかでも数字は変わります。日々の変化を見るときは、同じアプリの数字どうしで比べてください。
ウォーキングでダイエットするには1日何分歩けばいいですか?
健康づくりの目安としては、厚生労働省のガイド2023が成人に、歩行などの身体活動を1日60分以上(約8,000歩以上)行うよう勧めています。減量の面から見ると、体重60kgの人がやや速歩で毎日30分歩いて上乗せされる消費は1日約99kcalで、1か月で体脂肪約0.4kg分です。食事量が変わらない場合の計算上の数字なので、食事の見直しと組み合わせるのが現実的です。

この記事を書いた人

Yuki

睡眠・暮らしの健康担当

睡眠・食事・暮らしの健康を担当。運動の前後の過ごし方が、結果を静かに左右するという視点で書いています。